あおり歩行とは?幼児期の経験や足育が歩き方に大きく影響します

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あおり歩行とは? 出来る子と出来ない子がいる?

人間が二足歩行を行うようになって数万年といわれています。人類は二足歩行という個性によって、多くの環境に適応できるようになり、長い繁茂時代に入りました。人類の「歩く」という行為はそれだけ長く行われていますが、当たり前のように行われていることから、その行為自体に目を向けることはあまりないかもしれません。

「あおり歩行」という言葉は、人類の歩行方法を端的に示した言葉です。踵から小指の付け根へと体重を移動させ、残りの足の指で地面を掴み、歩行します。この様が、アオリイカの泳ぐ姿にそっくりなことから、「あおり歩行」と呼ばれるようになりました。
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文章にすると複雑なことをしているように見えるかもしれませんが、ほとんどの人は、この歩行方法を無意識に行っています。しかし、この歩き方は決して本能に刻み込まれている歩行方法ではありません。

実際に、生まれてすぐに歩行できる赤ちゃんはまずいませんし、歩き始めるようになっても、よろよろとして不安定な歩き方をしています。あおり歩行は、長く歩行をするに従って、脳が無意識に適切な歩行方法を学習した結果なのです。

ところが、現代社会においてあおり歩行のできない子ども、それに伴って、あおり歩行が出来ていない大人も存在しています。ここでは、あおり歩行ができない理由と、その影響をまとめます。

あおり歩行ができない理由は? できないとどうなる?

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前述したように、あおり歩行は、人類がつかみ取った、最も歩きやすい歩行方法です。それが出来ない理由は個人によって異なりますが、その大きな理由のひとつは、「運動が少ない」という点にあるとされています。

前述したように、あおり歩行は本能によるものではなく、経験の中で蓄積し、獲得していくものです。しかし、歩行の経験自体が少なくなってしまうと、当然、あおり歩行を獲得することができなくなってしまいます。

幼児期にあおり歩行を獲得しないまま少年期に入ってしまうと、無意識化で脳が物事の吸収・能力の獲得をする時期が過ぎてしまい、あおり歩行ができなくなってしまうのです。

もうひとつの理由が、履物によるものです。子どもの時期から履物を重くて固いものにしていると、あおり歩行がしづらく、そのままあおり歩行を身に着けないままに成長してしまいます。

このように、あおり歩行ができなくなってしまう要因は、両親の育て方によるところが大きいといえるでしょう。では、あおり歩行ができない場合、その子どもにはどのような影響がもたらされるのでしょうか。

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あおり歩行ができない影響1: 腰や筋肉へ負担がかかる

あおり歩行が出来ていないと、腰や筋肉に負担がかかってしまいます。若い内は目立った影響が見えないことが多いのですが、年を取るに従って腰や筋肉に歪みが出てくるのです。しかも、そうした歪みは徐々に大きくなっていき、正しくない歩行を続けてしまうと治るということがありません。

そうした歪みは、腰付近の痛みや体力の低下という形で身体に影響を及ぼします。あおり歩行ができないことはすぐさま悪い影響を及ぼさないものの、長い目で見ると、人生の中盤以降に大きな影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。

さらに、間違った方法で歩いていると、体のバランスが悪くなってしまいます。あおり歩行ではない、「べた足歩行」は、本来発達すべき場所が発達せず、逆に余分な部分が成長してしまう危険性があるのです。

このように、あおり歩行ができないと、特に成長期の子どもに影響が及びかねません。

あおり歩行ができない影響2: 偏平足になる

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通常、人間の足には「土踏まず」と呼ばれる場所が存在します。踵と親指の付け根の間のことです。赤ちゃんの足にはこの土踏まずが存在せず、歩行を覚えるに従って形成されていきます。

ところが、あおり歩行が出来ていないと、この土踏まずがうまく形成されません。結果として、足の裏に凹凸のない、偏平足になってしまうのです。

偏平足になってしまうと、ますますあおり歩行が困難になってしまいます。すると、うまく踏ん張れなくて走る速度に遅れが出てしまったり、先述した体の歪みを併発してしまう危険性があるのです。

他にも、体のバランスが悪くなり、普段の生活や歩き姿にも支障をきたしてしまいます。大人になってから偏平足を治療することは難しく、根気がいるので、幼児期の内にあおり歩行を身につけさせたほうがよいのです。

あおり歩行ができない影響3: 血行が悪くなる

足裏と血行の両者は、一見結びつかないように見えるかもしれません。しかしながら、足裏は「第二の心臓」と呼ばれるほど毛細血管、および神経系が集中している場所なのです。実際に、足の裏を触ってみるとくすぐったと感じる人も多いでしょうし、足の「ツボ」を押すことによって体調を整える人も珍しくありません。

つまり、足裏の健康はそのまま体全体の血行に関わっているといっても、決して過言ではないのです。あおり歩行が出来ていないと、適切な部位が刺激されず、血のめぐりが悪くなってしまいます。

血行が悪くなると、体調の悪化、目覚めの悪化、ホルモンバランスの悪化など、様々な悪影響を及ぼすのです。

子どもにあおり歩行を身に着けさせるためには?

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親心としては、できる限り子どもに苦労をかけたくない、と思うはずです。そのため、できる限り幼児期の教育として、あおり歩行を身につけさせたいと考えるでしょう。

そのための最も良い方法は、とにかく歩行を続けることです。色々な場所で運動をさせることで、自然とあおり歩行ができるようになります。

昨今では「スマホ育児」と揶揄されるように、動画やテレビに育児を任せきりにするパパ、ママもいますが、それではあおり歩行ができなくなってしまいます。

忙しい時間が多いかもしれませんが、できる限り時間を作って、子どもを外に連れ出して、歩行の訓練をしてあげましょう。

ただ、都会に住んでいて、周囲に公園などがない、という場合もあると思います。そんなときは、あおり歩行を助けてくれる土踏まずの形成に役立つ、「足育」運動を紹介していきましょう。

足育運動1: 足指じゃんけん

足指じゃんけんは、子どもと遊びながら足を育てることのできる運動です。やり方は簡単で、足の指でグー、チョキ、パーを作り、通常のルールでじゃんけんをします。

中指と人差し指でチョキを作るのは難しいので、親指と人差し指でチョキを作るというように工夫するといいでしょう。パパが苦戦しているところを見せると、子どもは得意になって真似してくるはずです。

また、じゃんけんそのものを目的とするのではなく、じゃんけんと「あっち向いてホイ」などの定番の遊びを組み合わせたりするのもいいでしょう。何度も行う内に、足の裏の筋肉が発達し、土踏まずが形成されていきます。

足育運動2: タオルのたぐりよせ

こちらは、バレリーナがよく行っている足裏の鍛え方です。床に置いたタオルを、自分の側に引き寄せます。足裏の筋肉を鍛えると同時に、膝の曲げ伸ばしを行うことができるので、あおり歩行の練習としても最適です。

ただ、1人で黙々とこればかりを行うのはつまらないですし、子どもならなおさらすぐに飽きてしまいます。よって、子どもが自然と遊べるような工夫をしましょう。

具体的には、両親と一緒に引き寄せる数で競争をしたり、前述した「足指じゃんけん」の勝者/敗者が素早く取り寄せるなど、「叩いて被って」の要領で行ったり、といった工夫をすると、子どもも飽きずに行うことができます。

また、足指でタオルを引きあう「タオル綱引き」なども、室内で可能な足育運動です。

足育運動3: 芋虫歩き/競争

足を床につけたら、準備完了です。指以外の場所を使わず、足指だけで足を前進させてみてください。このとき他の場所の筋肉を使ってはいけません。

この運動は、ちょうど足を前に進ませる際に地面を掴む動きの練習になるため、あおり歩行の良い訓練になります。もちろん、土踏まずの形成にも一役買ってくれるでしょう。

こちらも、ただひたすらに行うだけでは子どもが飽きてしまうので、競争要素を取り入れたり、目標タイムを定めたりしてみるといいでしょう。

競争をする場合や、目標タイムを定めて遊ぶ場合は不正な動きをしていないか、「審判」役を大人が行うとより効果的な運動をすることができるはずです。

 

あおり歩行のための靴の選び方。歩きやすい靴を選びましょう

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あおり歩行は、靴に大きく影響されます。適切な靴を使っていないと、いくら運動をしていても、あおり歩行が身につかない可能性があります。

というのも、靴が適切でないとしっかりと地面を掴むことができず、間違った歩行方法が身についてしまうのです。また、そうでなくとも歩行に不快感があると、子どもは喜んで運動をすることができなくなってしまいます。

よって、両親は、子どもが適切に運動ができるよう、子どもに良い靴を選んであげる必要があるのです。ここでは、適切な靴の選び方を紹介します。

靴の選び方1: フィット感を大事に

子どもは靴を選ぶときに、デザインを重視することが多いかもしれません。好きなキャラクターがモチーフの靴や、カッコイイ、可愛い工夫の凝らされた靴は、子どもの目から見ると大変魅力的でしょう。

しかし、親が見るべきなのは子どもの足にその靴がフィットしているかどうか、という点です。まずは、靴自体がつま先を使うことができるかどうか、という点に注視してください。

先述したように、子どもが足を発達させるためには足指をしっかりと使えるかどうかという点にかかっています。つま先がきついと、歩くときに足指を使うことができず、あおり歩行が身につかないことがあるのです。

よって、つま先がゆったりとしているかどうかを把握しましょう。次に見たい点は、かかとがしっかりとフィットしているかどうか、という点です。踵がゆるゆるですと、地面を蹴る力が逃げてしまい、歩くのに違和感を感じてしまいます。

また、靴紐を使う靴ですと、フィット感を調節しつつ、手先の訓練にもなって一石二鳥かもしれません。

靴の選び方2: 快適性が高いかどうか

子どもは、大人以上に快不快の感情に素直です。少しでも不快だと思ったことは進んでやりたがりませんし、ましてや続けることもありません。歩く、走るといった運動に関してもそれは例外ではなく、運動をするたびに不快な感覚を感じるようですと、進んで自分で行おうとしないでしょう。

よって、子どもが少しでも快適に過ごせるよう、通気性のよい素材の靴を選んでください。特に夏の時期は、汗で不快になりやすいので、気を付けましょう。

また、靴は柔らかい素材のものを選びましょう。子どもは激しく運動するため、固い素材の靴は靴擦れを起こしてしまう可能性があるからです。


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あおり歩行が身につかなかったら? 諦めなくても大丈夫。治せます

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あおり歩行が自然と身につくのは、おおよそ5歳までとされています。それ以降ですと、あおり歩行を身に着けるためには意識して歩行を改善していく必要があるでしょう。

とはいえ、それは一生あおり歩行ができないことと同義ではありません。コツさえ掴めればあおり歩行を癖にすることができます。実際にあおり歩行を身に着けるための教本や教室もありますし、歩き方が改善した、という方も少なからず存在します。

また、あおり歩行ができていなかった弊害として偏平足になることは前述した通りですが、偏平足になってしまった足も、運動の仕方次第ではしっかりと治療することが可能です。

例えば、かかと上げ、前述したタオル掴み遊びなどを毎日行っていると、偏平足を改善することができます。ただ、8歳までの子どもは土踏まずが形成されていなくても問題のないことがほとんどです。それ以降の子どもの足に土踏まずがない場合は偏平足と診断されますが、子どもの足を見て焦らないようにしましょう。

なお、子どものときは偏平足でなくとも、過ごし方如何によっては偏平足になり、あおり歩行に違和感を感じるようになってしまいます。その原因は、足に継続的な負担をかけ続けてしまうことです。

子どもも自分も、普段から足の負担には気遣うようにしましょう。なお、足の負担を軽減するための中敷きや、あおり歩行がしやすい靴も販売されているので、もし困っているのなら甲奴湯してみるのもいいでしょう。

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