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同一労働同一賃金とは?|働き方改革・企業や従業員が受ける影響など

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働き方改革が目指すものと対策とは

近年、ニュース等で『働き方改革』という言葉を耳にするようになってきました。新聞や雑誌などでも取り上げられることも多く、特に現在何らかの職務についていらっしゃる方は気になるワードですよね。

2016年の9月、安倍内閣では『一億総活躍社会』を目指し、『働き方改革実現推進室』を設置しました。『一億総活躍社会』というのは、50年後も人口1億人以上を維持し、なおかつ誰もが活躍できる社会のことです。

実際、計算上日本の総人口は2050年頃には9000万人ほどに減少すると言われています。それでいて、超高齢社会によって労働力人口はピーク時の半分以下になってしまうため、このままでは若い世代への社会的負担が大きくなるばかりでなく、国全体の生産力・国力が低下することが懸念されています。

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働き方改革ではどのような対策がとられるのか

働き方改革では

  • 働き手を増やす
  • 出生率を上げる
  • 労働生産性を高める

といったことが求められています。

そのために、以下のような対策が講じられています。

過度な残業やパワハラなどによって鬱や過労といった身体的苦痛を引き起こしてしまう方の増加が、近年、社会問題となっています。過労死や自殺などのニュースは、身近でも見聞きしたことがある方もいることでしょう。

そこで、まずは時間外労働に上限を設け、年間720時間以内と定めました。ただし、これは36協定に関しては変更点がありません。

また、高齢者の約6割が65歳以上になっても働きたいという希望を持っているにもかかわらず、実際に働いている方は2割程度しかいないということで、高齢者の就労促進についても進められつつあります。

そして、正規・非正規社員の格差を減らそうという対策も重要視されています。就労者の約4割が派遣やパートなどの非正規雇用と言われており、正規社員との給与・待遇差などが度々問題となっています。

この待遇差を埋めるものこそが『同一労働同一賃金』です。

 

同一労働同一賃金とはどんなものなのか?

日本において、派遣やパートなどの非正規社員の賃金は、正規社員のおよそ60%ほどとなっています。欧米では7〜8割ほどであるのと比べてもかなり格差があると言えるでしょう。

基本給だけでなく、退職金やボーナス、各種待遇にも格差が見られ、これまでも度々問題となっていました。

同一労働同一賃金というのは、『仕事内容が同じ・同レベルの労働者に対しては同じ賃金を支払うべきである』とし、こういった格差をなくしていくための制度です。2016年12月20日には『同一労働同一賃金ガイドライン案』が国会で提出されました。

このガイドライン案では、基本給や待遇の均衡を確保し、昇給なども能力や成績の違いによって応じるという内容になっています。これまで問題視されていた不合理な待遇差をなくし、少なくとも正規社員の約8割近い賃金が派遣やパートなどの非正規社員にも与えられることや、最低賃金1000円台などが期待されています。

 

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同一労働同一賃金で従業員が受ける影響とは?

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では、同一労働同一賃金が導入されることで、従業員へはどのような影響があるのでしょうか。

・従業員への同一労働同一賃金のメリットとは

同一労働同一賃金が導入されることで、派遣やパートなどの非正規社員の方はこれまでよりも賃金が上がり、経済的な余裕が生まれるというメリットがあります。

日本の多くの企業は年功賃金が殆どで、これまでは多少嫌な仕事でも我慢して続けていたら年齢に伴って給与が上がっていました。しかし、同一労働同一賃金が導入されれば年功が関係なくなりますので、転職などもしやすくなり、より自分に合う仕事を選べるようになるのです。

能力が認められる=給与アップに繋がるので、これまで以上に仕事に対するモチベーションも高まることでしょう。

・従業員への同一労働同一賃金のデメリットとは

しかし、同一労働同一賃金が導入された場合でも、賃金などの基準が高いとは限りません。仮に賃金などが低い基準で同一化されてしまった場合、正規社員の給与がこれまでより下がってしまう可能性があります。

これまでの年功賃金体制であれば、勤続年数によって給与アップが行われていましたが、同一労働同一賃金導入後はその保証がなくなります。成績や売上が伸びない場合も給与ダウンの可能性がありますので、これまで以上に能力を発揮できるよう努めていかなければならなくなります。

さらに、これまで派遣やパートなどの非正規社員の場合は、一部のペナルティを免除していた企業もあるでしょう。ですが、均衡化されるということは、これまで免除されていたペナルティを受ける責任が生じるということも念頭に置いておく必要があるです。

 

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